スナックとは、カウンター席とボックス席(テーブル席)があり、お酒や軽食を楽しむお店です。また、ママやスタッフ(キャスト)とコミュニケーションやカラオケを楽しめるお店でもあります。
今回は、スナックを開業するために必要な資格や開業までの流れ、役立つ助成金について紹介します。
スナック開業までの流れ
スナックの開業をするためには、コンセプト・物件・仕入れ先など決めることがたくさんあります。また、許可や届け出などの手続き、資金の調達が必要です。
ここからは、スナック開業までの流れを詳しく紹介します。
コンセプトを決める
コンセプトを決めることは、スナックの開業準備において重要な作業です。コンセプトとして決める事項は、ターゲット層・お店の広さや席数・メニュー・価格設定などです。
どのようなお店にするのかを決めると、お店のこだわりや強みを明確にできます。手料理が美味しい・お酒の種類が多い・カラオケで盛り上がれる・女性も気軽に楽しめるなどの特色を書き出し、自分のお店の特長を決めます。
お店のこだわりや強みが明確になったらターゲット層・物件の条件・内装・外装もできるだけ具体的にイメージしてまとめておきます。
資金を調達する
資金には「開業の準備金」と「開業後の運転資金」の2種類があります。
開業の準備金とは、初期費用や設備導入費用を意味し、物件の保証金や内装費、レジ導入費など開業の前に一度だけ必要になる準備金です。
開業後の運転資金は、家賃・人件費・水道光熱費・仕入れ(お酒やおつまみ)・カラオケのレンタル費など、経営を維持するための資金です。
準備金と運転資金は自己資金で準備する方法以外にも、借り入れや融資、補助金・助成金などを活用して資金調達する方法があります。
開業してすぐの時期はお客様が付きにくく、安定した売上は見込めないため、資金の調達は最低でも経費の6か月分が望ましいでしょう。
物件を借りる
物件を選ぶ上で、スケルトン物件にするか居抜き物件にするのかを決めることも重要です。
スケルトン物件とは、内装設備がなにもなく、コンクリート打ちっぱなしのような状態の物件です。大掛かりな内装工事が必要ですが自由度は高く、希望通りのお店作りができます。
居抜き物件とは、前テナントが利用していた設備や内装が残されており、そのまま使える物件です。内装工事費用は削減できますが、自由度は低くなります。いい物件が見付かっても、店内の雰囲気がコンセプトに合わない時には、コンセプトを見直す必要があります。
許可や届け出などの手続きをする
スナックの開業に必要となる許可や届け出は、食品衛生管理責任者の資格と飲食店営業許可申請です。また、営業開始する7日前までに消防署に届け出が必要な防火対象物使用開始届です。
深夜0時を超えて酒類を提供するお店なら深夜酒類提供飲食店提供届、ママやスタッフが接待するお店は風俗店営業許可が必要になります。申請手続きをするためには多くの書類を作成しますが、許認可申請手続きは行政書士に依頼できます。
仕入れ先を選定する
スナックを経営するためには、お酒やおつまみの他にもさまざまな物が必要です。
コストだけではなく、品質や安全性も重要であるため、信頼できる業者を選定しましょう。
カラオケは、スナックの楽しみのひとつです。気持ちよく歌えることはお店への満足度につながります。第一興商グループにお任せいただければ歌いやすさや音質、TVモニターの設置場所など、お店の広さや状況に応じ、最適な機種の選定と最高の歌唱環境をご提供いたします。
助成金とは
スナックの開業には初期費用や事業継続の資金も必要ですが、助成金の申請をすれば、資金の一部を交付してもらうことができます。
ここからは、国から受け取れる助成金について詳しく紹介します。
助成金と補助金の違い
助成金と補助金は、事業を支援するために国や自治体から交付されるお金です。
融資とは異なり、支給されたお金は事業の資金として利用でき、原則返済が不要です。
助成金と補助金は、交付元と目的が異なります。
助成金は主に厚生労働省が交付し、一定の要件をクリアすればどの企業であっても支給されることが特徴です。
一方、補助金は国策を促進するための手段として交付されることが多く、審査があるため、一定の要件をクリアしていても交付されないケースがあります。
雇用促進のための助成金
主に雇用の安定や職場環境改善を対象として、以下のような助成金制度があります。
・キャリアアップ助成金
・トライアル雇用助成金
・特定求職者雇用開発助成金
キャリアアップ助成金は、正社員と非正規社員の格差を解消することを目的とした制度です。正社員化コースや賃金規定等改定コースなどのコースが7つあり、支給額と支給対象が異なります。
トライアル雇用助成金は、雇用機会の創出を目的とした制度です。支給対象期間は最長3ヶ月間で、支給額は1人につき基本4万円ですが、ひとり親家庭の場合は1人につき基本5万円です。
特定求職者雇用開発助成金は、就職が困難な人を継続して雇用した際に支給される助成金です。就職が困難な人とする対象者は多岐に渡りますが、母子家庭の母親も含まれます。
このように助成金にはさまざまな種類があります。
社労士へ助成金の申請代行を依頼すると、自分に合った助成金の提案が受けられます。
開業資金調達には助成金制度を活用しよう
スナックの開業には、経費の6か月分の資金があれば売上が安定するまでの資金にできます。そのため、資金調達には返済が不要な助成金制度を活用しましょう。
助成金を申請するためには提出する書類を揃えたり、作成をしたりする必要があります。しかし、書類の書き方には分かり難いことがあるため、社労士に助成金申請代行の依頼をおすすめします。